メスのコアラはお腹にある袋(育児嚢)で子育てをします。
では、子育てをしないオスにはそもそも袋があるのでしょうか?
オスとメスの袋の有無や体の違いについて調べてみました。
オスには袋があるか
結論から言えば、オスのコアラは袋を持っていません。
子育てをしないので必要ないのでしょう。
コアラだけでなく有袋類のオスは子育てをしないので、袋を持っていないそうです。
生まれてきた赤ちゃんの世話はすべてメスが行っているのです。
そういわれると、赤ちゃんがオスのコアラと一緒にいるところなど聞いたことがないですよね。
赤ちゃんコアラは、お母さんを認識することはできますが、生まれた時から一緒に生活していないお父さんを見分けることはできないのでしょうね。
コアラのオスの特徴
コアラのオスには袋が無い代わりに、メスが持っていない臭腺という臭いを出す腺を持っています。
これは、大人のオスの胸の部分にあり、褐色の分泌液が出てきます。
分泌液で胸が汚れるので、オスとメスを見分けるのに胸が茶色いのがオスだという方法もあるようです。
分泌液の臭いとしては、ユーカリの香りをきつくしたような感じらしいです。
この臭いを何のために必要とするのか想像できるかも知れませんが、縄張りを守るためです。
オスはこの分泌液を木にこすり付けることで、縄張りを主張するのです。
コアラはとても縄張り意識が強い動物ですが、その縄張りの大きさはコアラの強さによって全く異なっているそうです。
移動する生活をしないコアラにとって、ユーカリの生息している範囲をどれだけ確保することができるのかはとても重要なことですからね。
しかし、メスのコアラはこのような縄張りを持たないようなのです。
メスの生活範囲はオスや他のメスともかぶっていることもあるようです。
では、オスのコアラが亡くなった場合、その縄張りはどうなるのでしょうか。
オスの臭腺によって他のコアラは入ることができないで、自然と風化して木の皮がむけて匂いがなくなるまでの約1年は空地になっているようです。
縄張りを持たない若いオスのコアラにとっては、自分の縄張りを持つチャンスになりそうですが、前のコアラの跡が1年も残っているとは、臭腺の力はすごいですよね。
まとめ
コアラという有袋類は、オスでも袋があるのではと思って調べ始めました。
しかし、袋の役割やオスの縄張りを主張する方法などがわかったことで、コアラのオスとメスの見分け方なども知ることができました。
人にはわからなくても、コアラ同士では自分の木であるのかどうかわかっていることに驚きました。