木の上で落ちることなく、長い睡眠をとるコアラ。
なぜ睡眠時間が長いのか、なぜ木から落ちないのか、コアラの生態について調べました。
なぜ睡眠時間が長いのか
コアラの睡眠時間は、1日当たり17時間から20時間と言われています。
寝ていなくても木の上で休んでいたりと、1日の大半を木の上でジッとして生活をしています。
通常草食動物の多くは、外敵に襲われないように睡眠時間は短く、中には1日当たり20分から30分ほどしか眠らない草食動物も生息しています。
ではなぜコアラの睡眠時間が長いのか、その理由はコアラが好んで食べるユーカリの葉に秘密がありました。
コアラの常食であるユーカリの葉には、ほかの動物には分解できない毒があり、コアラはその毒を2メートルもある盲腸でゆっくりと解毒しますが、解毒するのにはとても時間がかかるそうです。
また、1日当たりに食べる葉の量は500グラムから1キロ以上とかなり多いのですが、ユーカリの葉には栄養分がほとんどなく、葉から得たエネルギーの約2割を解毒の為に使っているのです。
そして栄養分がほとんどないため、出来るだけエネルギーを消費しないように木の上でジッとしているか睡眠をとっているのです。
なぜ木から落ちることなく生活ができるのか
コアラは木の上で寝ているのに、ほとんど木から落ちることなく生活を送っています。
寝ているときでも落ちないように、しっかりと木にしがみついています。
コアラは、強い握力を持っているといわれ、さらにバランス感覚が非常に優れていて、手足には鋭い爪がある指を5本持っており、木をつかめるように、はさみのような形をした手が、木にしがみつくのに適しているそうです。
そのため、木の上で寝ていてもほとんど落ちることなく生活を送ることができるのです。
まとめ
今まで私たちが動物園などで見ていたコアラ。
いつも寝ていたのは、ただ怠けていたのではなく常食であるユーカリの葉の毒をきちんと解毒し、コアラにとって、生きるためにとても大切なことなのです。
かわいい顔をして寝ていても、しっかりと生き抜くための仕事を眠りながらこなしているのです。