ユーカリとはどんな植物か?
フトモモ科ユーカリ属の総称で、常緑性高木です。
大きいものだと100mほどに成長します。
一口にユーカリと言ってもその数は500~600種類以上あり、葉の形は細長いものや丸いものなど、さまざま存在します。
そのすべてのユーカリがコアラの食用になるのではなく、毒性の少ないものやコアラの好みにより30~50種類程度に絞られます。
更にコアラの食の好みはうるさく、個体ごとに食べるユーカリの種類はたったの5~15種程度だそうです。
日本で飼育されているコアラは、国内で栽培された数十種類のユーカリの中から毎日数種類のユーカリの葉が用意されますが、その日の気分で食べる種類が変わるそうです。
その為、動物園で飼育に最もお金がかかる動物と言われています。
コアラがユーカリを食べるようになった理由
ユーカリはオーストラリア独特の木で、ユーカリで構成される森林が多数存在します。
森林の中の過酷な生態系の中で、毒性がある為ほかの動物に食べられることのないユーカリの葉を食用とすることで生命の維持と子孫繁栄をしてきました。
毒を体内で解毒する方法を身に付け、進化してきたということです。
コアラがユーカリを消化できる理由は?
ユーカリの葉は、とても固く口から胃、腸へと送られる時にはまだまだ消化されていません。
コアラの盲腸は非常に長く、その内に存在するバクテリアの助けを得て、発酵・分解されエネルギーに変わっていきます。
だた、ユーカリの葉には栄養分が多くありません。
しかも、毒素を分解するためにエネルギーを必要とするので、コアラは自身の活動エネルギーをなるべく消費しないよう、動かず木の上でじっとしているのです。
まとめ
コアラはとてもエコロジーな生活を送っていて、省エネが叫ばれる現代社会の最先端なのかもしれません。
でも、実はコアラは寝ているばかりではないのです。
隣の木に飛び移ったり素早く動いたり、4足歩行もできるって知っていましたか?
最高時速は20㎞だそうです。
思ったより早いのですね。