コアラの生息区域は、オーストラリアの森林地帯やユーカリの森。
その中でも一部に限られています。
クイーンズランド州、ビクトリア州、ニューサウスウェールズ州、南オーストラリア州の4州のみです。
それぞれの州がコアラを保護するための独自の環境保護法で、コアラを守っています。
イギリスからの入植がはじまった1788年以前は1000万頭も生息していたと推測されていますが、現在は4万数千頭ほどになってしまったとのことです。
コアラが激減したいくつかの理由
コアラには絶滅に瀕する機会が何度も訪れています。
まず、イギリスの入植がはじまり、毛皮採取の乱獲がありました。
20世紀初め、最盛期の流通量は約300万頭にも及んだそうです。
次に、人間が増え宅地造成や鉱山開発が行われたため、コアラの住む森林が伐採されました。
木を移らざるをえなくなったコアラは、地上に降り身を危険にさらします。
すばやく移動できないコアラは、犬に襲われたり、交通事故にも遭ってしまいます。
地球温暖化の影響も少なからずあります。
猛暑になると体力の消耗を避けるため、繁殖活動をやめてしまうのです。
もう一つの理由は、病気です。
クラミジアやコアラエイズ(KIDS)が現在の亡くなる理由の半数を占めます。
2010年までの6年間で10万頭から4万頭あまりに激減しています。
このままでは、30年以内に絶滅すると予測されています。
クラミジア感染は珍しくなくメスのコアラの多くが感染していて、本来何事もなければ体に影響はありません。
ですが、ストレスを受けたことにより結膜炎や不妊症などを発症してしまいます。
そのストレスの原因は環境破壊と言われています。
まとめ
今では手厚く保護されているコアラですが、まだまだ絶滅の危機は脱していないようです。
自然の連鎖で淘汰されるならば、致し方ない部分もあるのかもしれませんが、人間が影響を及ぼしてしまっている以上、コアラに対して、人間が細かなケアを行っていかなければいけないのだと思います。