オーストラリアでは今でもコアラを食べているという噂を調べてみて、その見解を述べると共に、各国の文化観の在り方まで触れてみました。
オーストラリアではあのコアラを食べるという噂があるが
オーストラリアでは、コアラが絶滅危惧種とも言われている中で、その可愛らしい風貌から世界中の人々の間でオーストラリアのシンボルとして愛され、同国でも観光資源としても大切に保護されています。
そして日本からも多くの観光客がコアラを目当てに現地を訪れています。
しかしオーストラリアでは、その有名なコアラを調理して食べてもいるという、ただならぬ噂が流れていますが、その真相はどうなのでしょうか。
ここでは同国でコアラと並ぶ人気動物である、カンガルーと比較して述べていきたいと思います。
カンガルーとコアラの食文化としての比較
カンガルーは現在、現地の人口を遥かに凌ぐ程の個体数にまで大繁殖し、生態系を崩しかねない領域にまで達しているのが実情です。
そこで同国内では頻繁にカンガルーの間引きが行われ、その肉は飼料用だけに止まらず、ルーミートとして商業利用もされているそうです。
現地ではルーミートを扱った様々な料理も堪能できます。
一方のコアラは、その昔は先住民のアヴォリジニーが貴重なタンパク源として食していたそうですが、欧米人が現地に入植して以降は、かつての乱獲時代においてさえも、コアラを食していたという記録は残っていません。
元々、猛毒のユーカリの葉っぱを栄養源としているコアラを食べるのは、安全衛生上、リスクが伴うと考えて差し支えないでしょう。
まとめ
日本では昔から捕鯨業が文化として根付き、今でも調査捕鯨の名目で一定数の鯨を捕獲しています。
そして鯨を身体の隅々まで余すところ無く、自然の恵みとして利用させてもらっています。
オーストラリアの反捕鯨団体が日本の捕鯨を激しく非難していますが、同国においても、一部地域で生態維持数を超えたコアラを間引いたとして、各国から非難されています。
コアラの全体数が減少している中で、一部地域が過密状態になったからというだけで、他の対策も考えずに行った愚行であって、日本の捕鯨業を非難する資格はないと思います。
世界中の国々や各地域にはそれぞれ独自の文化が根差しており、生態系を崩さない範囲内でかつオープンに行われている限り、それらの文化は互いに尊重され、保全されるべきと考えられます。