コアラのお腹には袋があります。そのためにコアラは有袋類と呼ばれています。コアラの袋はどんな役割をしているのか、袋の中はどうなっているのか気になりませんか?コアラのお腹にある袋について調べてみることにします。
コアラの袋は何のためか
袋の役割は子育てのためです。これはコアラ以外の有袋類も同じだと思います。コアラの妊娠期間は35日です。人と比べるととても短いですよね。
もちろん、生まれてくる赤ちゃんもとても小さいです。コアラの新生児は体重約0.5グラム、体長は2センチしかありません。体毛も生えていない状態です。そのためコアラは袋の中で大切に赤ちゃんを育てます。
約半年間、赤ちゃんは袋の中で母乳を飲んだり離乳食を食べます。コアラの離乳食はお母さんの糞なので、袋の中から直接お母さんの肛門に口先を入れて食べているのです。
そうして成長していくコアラは体長が20センチ程度になると、袋の外へ出てきます。この後はお母さんにおんぶされて過ごすことになるので、袋を卒業すると言えるでしょう。
コアラの袋はどうなっているのか
コアラの袋の中や構造はどうなっているのか気になりませんか?
コアラの袋の向きについては、赤ちゃんがお母さんの糞を食べるときに袋の外へ出なくてすむように下向きになっているのです。
カンガルーは上向きに赤ちゃんが顔を出しているのを見たことがあるかも知れませんが、これはお母さんがジャンプして移動するときに赤ちゃんが落ちないようにするためだそうです。
ウォンバットは穴にもぐるとき土が入らないように後ろ向きの袋を持っています。同じ有袋類でも袋の向きは動物の生活スタイルによってさまざまなようですね。
袋の中には赤ちゃんが母乳を飲むための乳首が2つあります。生まれて自力で袋までたどり着いたらすぐに乳首に吸い付きます。赤ちゃんが吸い付いた口の中で乳首が膨らむことによって、お母さんが動いても赤ちゃんは離れないそうです。さらに袋が下向きでも赤ちゃんが落ちないのは、巾着のようにお母さんが袋をぎゅっと締めているからなのです。
見た目はとても可愛らしい姿をしていますが、コアラは全身がほとんど筋肉と言われています。袋の中にはほとんど毛が生えていないのです。
まとめ
コアラのお腹にある袋が子育てのためであることは、多くの人が知っていることだと思います。しかし、母乳から離乳食まで与えることについては知りませんでした。動物の中で離乳食を与えるのはコアラくらいなのではと思います。
常に袋を閉じて赤ちゃんを守っているコアラの筋肉は一体どのくらいなのか少し気になってきました。