求愛行動は動物によってさまざまで、ダンスや鳴き声などで相手にアピールすることが知られています。
コアラはどのような求愛行動をするのか、まとめました。
コアラには縄張りがある?
コアラにはそれぞれ、生活するためのいくつかの木があります。
一本の木に毎日いるわけではなく、定期的にそれらの木々を回っているのです。
一部の木は他のコアラと重複しており、これは繁殖期に他のコアラと会うために、わざと重複させています。
オスは自分が生活をしている木々に、胸元の臭腺をこすりつけ、マーキングをします。
こうして、縄張りを他のコアラにも分かるようにしているのです。
コアラはどんな求愛行動をするのか?
コアラは、特殊な鳴き声が求愛行動になっています。
コアラの繁殖期は9月~3月までで、この時期になると、縄張りの範囲内でオスはメスを探すために通常よりも多く動き回るようになります。
また、頻繁に鳴くようになります。
その際、求愛行動に用いられる声は、小さな体に似つかわしくないゾウのような低いうなり声です。
その声は、いびきやげっぷ、空気が混ざったような声に聞こえます。
ロバの鳴き声にも似ていると言われています。
メスのコアラはオスほどではありませんが、やはり低いうなり声で鳴きます。
この鳴き声により、お互いに離れた場所にいても意思疎通をとることができます。
コアラは声帯が2つある!?
求愛行動のために発するとても低い鳴き声は、コアラが普段使用している声帯とは違う声帯から出ている声です。
この声帯は、コアラの喉頭の外側にあり、陸上で暮らすほかの哺乳類には確認されていない、コアラ特有の器官です。
平均体重約8キロのコアラは、同じような大きさのほか動物に想定される声と比べて、約20倍の低いうなり声を発することができます。
コアラのこの特殊な声帯は、口腔と鼻腔がつながる場所に存在しているため、声の大きさに制限や負担がかかることはないといわれています。
まとめ
コアラは一つの木にとどまっているのではなく、いくつもの木々を回っています。
そういった動き回る姿やコアラの鳴き声を、見たり聞いたりする機会はなかなかありませんが、コアラにもまだまだ知られていない一面が隠されている気がしますね。